- なぜ矯正治療が必要なのでしょう?
- いつから始めるのがいいですか?
- カウンセリング(初診相談)ではどんなことをしますか?
- どんな相談が多いですか?
- 大人でも、矯正治療を受けられますか?
- どうして小児矯正では歯を大きく動かせるのですか?
- 骨格に問題がある大人は、矯正治療を受けられないのですか?
- 小児矯正では、一期治療と二期治療があるときいたのですが、何が違いますか?
- 急に結婚が決まりました。式の間だけでも外すことはできますか?
- 矯正治療中は虫歯ができやすいときいたのですが、本当ですか?
- 矯正装置は、すぐに慣れますか?
- 矯正治療中は痛みはありますか?
- 矯正治療の期間が長くなると、最後まで通えるか不安です。
- 引っ越しで通院が難しなった場合は、どうなりますか?
知らないことの多い歯科矯正。ご来院時は、何でもお気軽にお尋ねください。
なぜ矯正治療が必要なのでしょう?
矯正治療を行うことで、「審美的メリット」と「機能的メリット」が得られます。
審美的メリットは、一目見ればすぐに分かります。きれいな歯並びは、相手に好印象を与えます。また、患者様ご自身の自信にもなります。
一方で機能的メリットには、主に以下のようなものがあります。
- 凹凸が少なくなり、むし歯・歯周病の原因となる汚れがブラッシングで落としやすくなります。虫歯・歯周病のリスクが減少します。
- 正しく咀嚼できるようになり、胃腸の負担が軽くなると同時に、栄養の吸収効率が向上します。また、顎関節症を予防します。
- お口回りの筋肉が正しく使えるようになり、左右のバランス、横顔、話し方が美しくなります。
- 歯並びの乱れによる全身の骨格のズレを予防します。
いつから始めるのがいいですか?
大人の方は、ご自身で気になったときにいらしてください。お子様の場合、特に低年齢のお子様が自分の歯並びを気にすることはまずありませんので、保護者様に気をつけていただく必要があります。
何歳のときに、と限定することはできません。歯並びの乱れの程度によって、個人差があるためです。ただ、「早すぎる治療」は患者様に不要なご負担を強いることになりますが、「早すぎるカウンセリング」というものはありません。一応の目安としては5~6歳、早くて4歳頃にご相談していただければ、歯並びの変化も予測しやすい段階になっています。(“早くて4歳頃”というのは、骨格の成長に不良が見られる場合などです。早期に治療を開始することで、良い結果が得られます。)
繰り返しになりますが、大人の場合も、お子様の場合も、カウンセリングが早いことで起こるデメリットはありません。いつでも、お気軽にご相談ください。当院では、カウンセリング(初診相談)を無料で承っております。
カウンセリング(初診相談)ではどんなことをしますか?
まずは患者様や保護者様のお悩み・ご希望をお伺いするところからスタートします。
こんな治療を受けたいのですが、と具体的な装置の名前を挙げてくださる方もいらっしゃいますし、そもそも自分は矯正治療が必要なのかどうか、というところからご相談に来られる方もいらっしゃいます。
もちろん、どんなお悩みでも構いません。将来的なリスクを含めてお話しし、患者様のご希望に合った治療をご提案します。
どんな相談が多いですか?
当院でよくきかれるお悩み・ご希望をご紹介いたします。
- 自分に矯正治療が必要なのかどうか知りたい。
- 矯正治療をした方がいいのは分かっているが、どんな矯正方法があるのか知りたい。
- 今はそれほど悪くないけれど、将来的なリスクが心配なので診てほしい。
- 虫歯、歯周病を予防したい。
- 治療期間・費用がどれくらいになるのかを知りたい。
- どんな矯正治療が受けられるのか知りたい。
- 歯が重なって歯磨きがしにくい。よく虫歯になる。
- 口元が出ている。口が閉じ難い。
- 横顔のラインが気になる。
- 下顎が出ている。(もしくは、顎が無い。顎が下がっている。)
- 顎がずれている気がする。左右のバランスが悪い気がする。
- 歯並びの乱れが気になって、思い切り笑えない。手で口元を隠してしまう。
- 子供の顎が小さい気がする。
- 子供が生え替わりの時期を迎えているが、正しく生え替わっているのか心配。
- 子供の矯正治療の適切な時期を知りたい。
カウンセリングでは、矯正治療の内容、装置の種類、なんでもお聞きください。
まずは患者様が何にお悩みになり、ご希望されているのかを明確にし、どういった選択肢があるのかを知っていただくことが大切です。治療を受けられるかどうかは、その場で決めるのでなく、ご家庭でお考えになってから決められれば大丈夫です。
親子やご夫婦で、ご家族でカウンセリングに来られるのも歓迎しております。特にお子様の矯正治療の場合は、ご家族でワイワイと明るくお話をすることで、楽しく、前向きに取り組んでいただけるきっかけになりましたら幸いです。
大人でも、矯正治療を受けられますか?
はい、大人の方でも、ちゃんと歯は動きます。基本的に、矯正治療を受ける際に年齢の上限はありません。
ただ、成人矯正では歯周病が進行しているケースも見られますので、その場合には矯正治療の前に歯周病の治療を行う必要があります。また、虫歯治療、歯肉の炎症の改善、歯石の除去も矯正治療前に必ず済ませておかねばなりません。この点は、小児矯正においても言えることですね。
どうして小児矯正では歯を大きく動かせるのですか?
小児矯正を受ける年齢は、まだ顎が発達している途中段階です。その発達を装置により促しつつ歯を動かしたり、永久歯を正しい位置に誘導していくことで、自由度の高い矯正治療が可能になるのです。
成人矯正を受ける年齢の方は、基本的に骨格が完成している状態ですので、その力(顎の発達)の活用はできません。
骨格に問題がある大人は、矯正治療を受けられないのですか?
いいえ、そんなことはありません。歯を全体的に少しずつ動かしていったり、ときには抜歯処置を行うことで、スペースを確保することは十分に可能です。
外科矯正や歯科矯正用のアンカースクリューを使った治療などを選択することもあります。
小児矯正では、一期治療と二期治療があるときいたのですが、何が違いますか?
仰る通り、小児矯正は「一期治療」と「二期治療」に分けられます。時期だけではなく、その内容も異なります。
一期治療では…
5歳から小学校6年生くらいまでのお子様が対象の、顎の成長促進、永久歯の誘導を主な目的とした矯正治療です。
装置は、外から見えるもの、見えにくいもの、ご自宅だけで使う(学校に着けていく必要がない)ものなどがあります。お子様によってこれらの装置を使い分けていきます。外から見えるタイプであっても、家族や友達に見せてあげて、楽しんで治療に取り組んでもらえたら、というのが当院の願いです。
歯磨きや装置の管理には、保護者様のお力が不可欠です。当院からも最大限のサポートをいたしますので、ご協力をお願いします。
二期治療では…
永久歯が生えそろう中学生頃から始める矯正治療です。治療開始、治療終了のタイミングは患者様によって異なります。
基本的に「成人矯正」と同じ、ワイヤーとブラケットによる装置を使用します。多くのお子様にとって思春期にあたる時期ですので、装置を嫌がるお子様もいらっしゃいますが、目立ちにくいブラケットやホワイトワイヤーもご用意しております。
また、一期治療を受けておくことで、二期治療が必要なくなったり、ごく簡単な治療で済んだりといったことがあります。思春期のお悩みを一つでも少なくしてあげるためにも、可能でしたら一期治療からご検討されることをお勧めします。
急に結婚が決まりました。式の間だけでも外すことはできますか?
はい、可能です。やはり結婚式の当日は「最高の自分」で迎えたいものですよね。
当院では、ブラケットとワイヤーを使った矯正装置でも、式の直前で取り外し、その後また治療を再開することができます。急に結婚が決まったときには、お気軽にご相談ください。
なお、矯正治療中に妊娠・出産を迎えることには何の問題もありません。(ただし、抜歯・手術などが重ならないように注意する必要があります)
矯正治療中はむし歯ができやすいときいたのですが、本当ですか?
装置により口内の凹凸が増える分、ブラッシングが難しくなりますので、虫歯・歯周病のリスクは高くなると言えるでしょう。治療期間中は、より丁寧なブラッシングが欠かせません。
当院では、装置を取り付ける前に「サリバテスト」を行います。どれくらい虫歯になりやすい体質かをチェックするための検査です。この結果に応じて、治療中のお口のお手入れについてアドバイスし、虫歯・歯周病リスクの低減に努めています。
その他、早めの歯ブラシ交換、キシリトールやフッ素の活用などもお勧めしております。治療中はご来院のたびに、歯科衛生士がお口の掃除のお手伝いをいたします。
矯正装置は、すぐに慣れますか?
治療開始直後は、どうしても「喋りにくい」「食べにくい」という違和感があります。口に人工物を入れるのですから、当然と言えば当然です。
ただ、平均して3~4日でそれらの違和感はほとんど消失します。違和感は必ずあるもの、と考えている方が、かえってストレスが軽減されるかもしれません。
装置が粘膜に擦れて痛いときには、「リリーフワックス」と呼ばれる粘土のようなもので、装置を覆い症状を和らげることができます。 治療中に何か気になることがあれば、すぐにご連絡ください。
矯正治療中は痛みはありますか?
ブラケットとワイヤーを使用する表側矯正の場合、装置を取り付けてから(または調整をしてから)3日ほど痛みを感じる方が多いようです。一方で、初めから全く痛くない方、違和感程度で済む方もいらっしゃいます。感じ方の違い、ということになりますので、一概には言い切れません。
最も痛み・違和感の起こりやすい表側矯正でのお話ですので、それ以外の装置の場合には、ほとんど心配する必要はありません。 ただ、やはり装置の取り付けや調整を、試験、試合、旅行、大切な記念日などの直前に行うのは避けた方が無難と言えるでしょう。
矯正治療の期間が長くなると、最後まで通えるか不安です。
確かに、矯正治療は他の歯科治療と比べて期間が長くなります。「顎の発達を促す」「歯を動かす」という構造的なところにアプローチするため、これは避けられないことです。
無理に短期間で終わらせようとすれば、歯、歯周組織、顎関節、骨格に過剰な負担がかかり悪影響を及ぼす他、後戻りのリスクも高まります。
成人矯正の場合、平均して治療期間は2~3年です。しかし、これまで悩んできた期間、これから明るく過ごせる期間と比べれば、ずっと短いはずです。
同じ歯科診療で言えば、定期健診でも、半年に一度、一時間で済むものだと分かっているのに、面倒くさく感じたり、どうしても時間が作れないような気がしてしまうことがあります。それはもしかすると、そこから得られる効果がしっかりとイメージできていないからかもしれません。定期健診が虫歯や歯周病を予防し、歯の寿命を延ばし、年齢を重ねても噛める喜びを感じられることを知り、イメージすれば、前向きに考えられるはずです。
同じように、カウンセリングで矯正治療の効果を知り、治療後のご自身をイメージすることが、最後まで続けるための第一歩かと思います。カウンセリング(初診相談)は無料で行っておりますので、お気軽にご利用ください。
引っ越しで通院が難しなった場合は、どうなりますか?
治療の途中で転居し通院が難しくなった場合には、その時点までの治療費を清算し、継続治療をしていただける歯科医院、先生をご紹介いたします。
保険適用になる矯正歯科治療にはどんなものがありますか?
矯正治療は基本的には保険適用外ですが、以下の条件にあてはまる場合に限り、保険診療の対象となります。
①「厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療。
対象疾患については、http://www.jos.gr.jp/facility/をご覧ください。
②前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る)に対する矯正歯科治療。
③顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・手術後の矯正歯科治療
当院はこれらの疾患を扱うための“厚生労働大臣が定める施設基準”に適合している保険医療機関です。安心してお尋ねください。